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なぜなぜシート作成の3つのポイント

  • 執筆者の写真: 剛 立川
    剛 立川
  • 2 日前
  • 読了時間: 4分

■なぜなぜシートの分析が不十分であった

私はある工場で品質問題の対策を指導していました。製品のネジの締め忘れにより客先クレームが発生し、その再発防止として、「なぜ」を繰り返して真因を明確にする、なぜなぜシートを使用していました。私がシートの内容を確認したところ、以下のような問題があったのです。

なぜなぜシートの問題点

1)人のミスに原因を求めており、仕組みの問題まで分析できていなかった。

2)現場の問題で止まっており、なぜ管理できなかったのかまで分析できていなかった。

3)対策が教育や注意喚起に偏っており、再発を防ぐ仕組みによる対策になっていなかった。

私は管理者に、「このように、なぜなぜシートの分析が不十分である。分析が正しくなければ、対策も効果のないものになってしまうぞ」と指摘して、以下のように、なぜなぜシートを作成する際のポイントを指導したのです。


1:人ではなく、仕組みの問題を追求する

なぜなぜ分析では「誰が悪いか」ではなく、「なぜミスが流出する仕組みだったのか」を問うことが重要です。「作業者が忘れた」で止めず、「なぜ忘れても不良が流出したのか」まで掘り下げ、管理システムの改善につなげる必要があります。

■「作業者のミス」で止めない

「作業員がネジを締め忘れた」「作業員がネジを確認しなかった」で終わるなぜなぜは、真因分析ではなく現象説明です。ネジ締め忘れなら「なぜ締め忘れても流出したのか」を問うべきです。検出センサーはあったか、ダブルチェックはあったか、ポカヨケは検討されたか。工場では人は必ずミスをします。だからこそ管理の基本は「人がミスしても流出させない仕組み」です。「なぜその仕組みが存在しなかったのか」まで到達することが、真のなぜなぜ分析なのです。

■流出原因も分析する

不良問題では「なぜ発生したか」だけでなく、「なぜ流出したか」の分析が不可欠です。ネジの締め忘れであれば「なぜ検査で見逃したのか」「なぜ目視だけだったのか」まで掘り下げる必要があります。不良発生をゼロにするのは難しくても、流出は防げます。検査員を責めるのではなく、「見逃してしまう検査方法だった」という視点に切り替え、検査工程そのものの弱さを分析することが、真の流出防止につながります。


2:管理の問題まで掘り下げる

良いなぜなぜシートは、現場の原因分析だけで終わらせません。「なぜ管理できなかったのか」まで分析し、標準化、検査方法など管理の弱さを明確にすることが重要です。

■作業標準を守らなかった原因を分析する

問題が発生した時、「作業員が作業標準を守らなかった」で止めてはいけません。重要なのは、「なぜ守れない作業標準だったのか」です。標準書が分かりにくい、写真が不足している、異常時の判断基準がない、現場の実態と合っていないなど、標準そのものの弱さを分析する必要があります。標準は作るだけではなく、現場で使えて初めて意味があります。

■管理で異常を発見できなかった理由を分析する

なぜなぜシートでは、「なぜ管理者が気づかなかったのか」まで掘り下げます。工程監査が形式化していた、管理者が現物確認をしていなかった、チェックシートにサインするだけだった、異常時ルールが曖昧だったなど、管理側の弱さを分析します。異常を発見できなかった管理の問題を明確にし、確認方法、監査頻度、確認内容を見直すことが重要です。


3:真因と対策を必ず一致させる

真因と対策が一致していなければ、なぜなぜ分析は効果がありません。「真因は仕組みの問題」なのに「対策は教育だけ」というケースは典型的な失敗例です。「その真因を本当に解決できる対策か」を必ず確認します。

■教育だけに頼らない対策にする

対策を「再教育」「注意喚起」だけで終わらせてはいけません。人の記憶に頼る対策は、時間が経つと元に戻りやすく、再発防止として弱いものです。重要なのは、人が忘れても異常に気づける仕組みを作ることです。センサー、ポカヨケ、ダブルチェック、確認者の署名など、管理できる対策に変える必要があります。

■異常が見える対策を行う

「作業標準の改訂」「ルール追加」で対策完了としているケースは多くありますが、ルールを増やすだけでは再発防止にはなりません。現場では忙しさにより、ルールが守られないことも起こります。重要なのは、「守らなくても異常に気づける仕組み」を作ることです。確認者の署名、色管理、写真付き標準、アラームなど、現場で運用できる仕組みにします。

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