自責の考え方の5つのメリット
- 剛 立川
- 1 日前
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■自責の考え方の5つのメリット
工場の現場で何か問題が起きた際、管理者が以下のような言葉で責任を転嫁することがあります。「部下にやるように指示したのに、やらなかった。だから部下が悪い」「他部署に協力を頼んだのに、やってくれなかった。だから他部署が悪い」「作業員に何度も注意したのに、守らなかった。だから作業員が悪い」このように、問題を他人のせいにしている人がいますが、それでは問題の本当の原因を見つけることはできず、根本的な解決には繋がりません。問題が発生したときは、まず「この問題は自分の管理が不十分だったから起きた」と考えることが重要です。つまり、「問題が起きたのは自分の責任である」と受け止め、自身の管理方法を見直す必要があるのです。このように、「問題の原因は自分にある」と考えることを自責の考え方と呼びます。これこそが、管理者が持つべき基本的な考え方なのです。管理者がこの自責の考え方を身に付けるためには、次の自責の考え方のメリットを正しく理解することが大切です。
1:問題の解決が早くできる
自責の考え方を持つ管理者は、問題が発生したときに「誰が悪いか」を探すのではなく、「自分の管理にどのような不備があったか」と即座に考えます。そのため、責任の所在を確認するムダな時間や、関係者の言い訳や言い争いに時間を割くことがありません。
たとえば、現場で品質問題が発生した場合でも、「間違えた作業員が悪い」と怒るだけではなく「作業標準書が分かりにくかったのではないか」「チェック体制に不備があったのではないか」と自分の管理方法を見直す行動にすぐに移ることができます。自分の管理の不備が分かれば、すぐに改善することができますから、素早く問題を解決することができるのです。
2:根本的な対策が行える
工場で作業ミスが発生した場合、「なぜミスをしたのか」と作業員を責めるだけでは、根本的な解決にはつながりません。管理者が自責の考え方を持つと、「自分の管理のどこに問題があったから、このミスが起きたのか」と考えるようになります。その結果、作業手順の見直し、指導方法の改善、教育ルールの改定など、自身の管理方法を改善します。これにより、作業員への注意だけで終わるのではなく、ミスを防ぐための管理体制や仕組みづくりに取り組むことができ、根本的な対策を実現できるのです。
3:部下からの信頼を得られる
部下は上司がどのように他の人に接しているかをよく見ています。たとえば、「この上司はあの人には厳しく注意するのに、この人には何も言わない」といった態度の違いを敏感に感じ取っています。こうした不公平な対応は、信頼を失う原因になります。
しかし、自責の考え方を持つ上司は、常に自分に原因を求めるために、誰に対しても感情的ではなく、理性的に接します。このような態度を続けていると、部下は「この上司は誰に対しても公正に対応してくれる」と感じて信頼するようになるのです。
4:部下からの報告が増える
部下が問題を報告しない一番の理由は、「報告すると怒られるのではないか」「自分のせいにされるのが怖い」といった不安を感じているからです。こうした不安があると、たとえ問題に気づいていても、報告をためらってしまいます。しかし、自責の考え方を持つ管理者は、報告を受けたときに「なぜやらなかったんだ」と頭ごなしに叱るのではなく、「どうしてそうなったのか、一緒に考えよう」と冷静に対応します。こうした姿勢を見せることで、部下は「この上司には正直に話しても大丈夫だ」と安心し、ミスや異常があれば早めに報告するようになるのです。
5:管理スキルが向上する
「注意したのに、また同じことが起きた」と感じたとき、自責の視点を持つ管理者であれば、「自分の指示は本当に伝わっていたのか」「注意するだけでは不十分だったのではないか」と気づくことができます。つまり、自分の管理にどんな弱点があったのかを見つけることができるのです。そして、「自分の管理スキルがまだ足りていなかった」と素直に認め、その上で再発を防ぐにはどのような管理方法が必要なのかを考え、実際に改善策を実行していきます。このように、自分の弱点を受け入れ、それを改善するPDCAを回していくことで、管理スキルは確実に向上していくのです。
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